【タイトル】BRAIN 一流の頭脳
【著者】アンダース・ハンセン (精神科医)
【出版社】サンマーク出版
科学的エビデンスに基づいた検証ありきの内容!
脳科学の本って難しそうでなかなか読む気になれませんが、この本📕は素人でも分かり易くまとまっています。💡
この本を読んでわかる事
- 脳のしくみと機能を簡単に理解
- ストレス対処法、脳とストレスの関連
- 集中力、モチベーションを高める方法
- 記憶力をupする方法
- クリエイティブな発想、学力の高め方
- 健康になる方法 etc..
ストレスを解消する、モチベーションを上げる、記憶力を高めると言った方法を脳に着目して変えていくと言ったノウハウがこの本に書かれています。
今まで知らなかった自分の脳について改めてフォーカスしてみると新しい発見があります💡
まだまだ改善の余地ありです(^_-)-☆
本の結論 ⇒ 脳をアップグレードする方法は?
一流の頭脳を作るためには・・・
あ、読む前に答えが解ってしまいました。💦
しかし、運動と脳の関係がどのように科学的根拠に基づいているか、解明したく本を読み進めていくことにしました。
BRAIN 一流の頭脳 目次
まず、目次をチェック👆
第1章 自分を変える『ブレイン・シフト』
「あなた」に関する、知らざれるとっておきの秘密
- 原始人と現代人の知能レース
- 100兆もの「脳内連携」をフル稼働させる
- 脳のアップグレードを「完遂」する
第2章 脳から『ストレス』を取り払う
あらゆるパフォーマンスの基礎値を高める算段
- 「見えない敵」が頭を鈍らせる
- ストレス物質「コルチゾール」をてなずける
- 世界のストレス研究、最新知見!
- 敵になるストレス、味方になるストレス
- 賢くストレスを解消する
第3章 カロリンスカ式「集中力」戦略
圧倒的な成果を手にする「没頭する技術」
- たった一つのことに集中する
- 思考を一点に絞る「フォーカス・メカニズム」
- 集中物質「ドーパミン」を総動員する
- 「注意散漫」の最新サイエンス
- 自分をコントロールして最後までやり抜く
第4章 「やる気」の最新科学
目標まで迷うことなく一気に突き進む
- 意欲が湧かないのはなぜ?
- 最強の脳物質「BDNF」を分泌する
- 「ランナーズハイ」の科学
第5章 「記憶力」を極限まで高める
試験、ビジネス、運動・・他者と顕著に差が出るのはここ!
- 「脳の萎縮」を食い止めろ!
- 脳細胞の復活劇
第6章 頭のなかから『アイデア』を取り出す
最新リサーチが実証した「ひらめきの生み方」
- アイデアの科学
- アイデアが歩き出す
- 「創造の発信源」を突き止め刺激する
第7章 『学力』を伸ばす
才能を一気に開花させる最良の方法
- 学力と運動の絶対的な関係
- IQをを高める
第8章 『健康』な頭脳
認知症、高血圧、・・あらゆる病と無縁な「長生き」の秘訣
- 「脳の老化」に歯止めをかける
- 健康な頭脳が「健康寿命」を長くする
第9章 超・一流の頭脳
あなたを劇的に変える「脳の機密情報」
- 知的体力に差がつく「世界最古の知識」
- 「頭脳クライシス」を脱出する
- 科学が示す「現時点で最新の結論」
第10章 『一流の頭脳』マニュアル
・おわりに ただちに本を閉じよう
第1章 自分を変える『ブレイン・シフト』
脳のしくみは昔からほぼ変わっていない
原始人と現代人を比較してみよう!
現代人の方が思考力があり優れた脳を持っているように大半の人が考えます。
しかし作者は原始人も現代人もほとんど変わらないとのべています。
話す言葉や経験は全く違うが、身体機能は頭からつま先まで何一つ変わらず、認知機能や感情も同じ物が備わっています。
もともと、体を動かさなければ生き伸びられなかった人類の歴史から、人の体は動くのに適したつくりになっているのだそうで、脳に関しても全く同じ状況です。
近年は生活習慣が変わり、生きる為に動くことがほぼ無くなりましたが、私たちの脳は今もまだサバンナにいる状況で、私たちが活発に動くことに、頭脳は何よりも敏感に反応します。
『脳のしくみ』について簡単に
脳は変化しやすく、1000億の細胞がほかの何万個の細胞と結合しています。脳内ではひたすら古い細胞が死に、新しい細胞が生まれます。常に変化し続けています。
脳細胞の結合の数は、成長の過程で減っていきます。脳は使わない結合を切断しながら新しい情報を伝える為の空間をつくっていきます。(刈り込みという)
そして、脳を構成する神経細胞(ニューロン)同士が結合する」ことにより新たな回路ができます。
使わない情報を切り捨てて、新しい情報を入手していく感じですね。(脳のアップグレード)
これを脳科学の専門用語で「脳の可塑性」(かそせい)と言います。
脳の可塑性を高める方法
脳は絶えず新しい細胞が生まれ、繋がったり、切断したりしています。何かをするたび、何かを考えたりするたびに変化しています。
脳を自分にとってベストな状態にするにはどうすればよいか?
それは体を動かすこと(運動すること)が最も効果的で本書のテーマでもあります。
運動が脳に良い影響を与えてる証拠として以下のような実験結果があります。
マウスによる脳の検証
(つまり、動き回ったマウスは動かないマウスより脳の状態が良かった)
被験者による脳の検証
実験の結果からも、運動が、脳に良い影響を与える事が判明しました。
運動をすることで脳の可塑性が活発化し、脳の老化防止にもつながります。
第2章 脳から『ストレス』を取り払う
ストレスとは何か?
ストレスについて厚生労働省のサイトには以下のように説明されています。
そもそもストレスとは、外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のことです。外部からの刺激には、天候や騒音などの環境的要因、病気や睡眠不足などの身体的要因、不安や悩みなど心理的な要因、そして人間関係がうまくいかない、仕事が忙しいなどの社会的要因があります。つまり、日常の中で起こる様々な変化が、ストレスの原因になるのです。たとえば、進学や就職、結婚、出産といった喜ばしい出来事でも、変化であり刺激ですから、実はストレスの原因になります。
厚生労働省サイトより引用
自分のストレスを上手にコントロールして対処できるようになれたらいいですよね。
ストレスの発生メカニズム
図のように私たちの体には「HPA軸 (視床下部・下垂体・副腎)」と呼ばれるシステムが備わっている。脳が刺激を受けると視床下部がホルモンを放出して下垂体を刺激し、下垂体が別のホルモンを放出して副腎を刺激する。すると副腎は「コルチゾール」というストレスホルモンを放出し、動機が起きる。
コルチゾールの発生がストレスや緊張などを発生させるのですね!
また、「扁桃体」や「海馬」がストレスに大きな関わりをもっています。更に詳しく知りたい方は本書を手に取ってぜひ読んでみてくださいね。
ストレスをうまく対処するには?
ストレスを上手にコントロールするには、このストレスホルモン「コルチゾール」の影響を減らすことが有効な方法です。
ここで運動が登場します。
ランニングやサイクリング等の運動をすると、運動している間はコルチゾールの分泌量が増えます。なぜなら肉体に負荷がかかることはストレスだからです。筋肉を動かすにはエネルギーや酸素が必要で、心臓の鼓動も早まります。
そして、運動が終わると、体はもうストレス反応が必要でなくなるので、コルチゾールの分泌も減り、さらにランニングを始める前よりもコルチゾールが下がっていきます。
「お酒」はストレス解消になる?
ストレスや不安を消し去ることにおいて驚異的な効果がある物質、それは「アルコール」です。🍷
サラリーマンの人達が仕事帰りに同僚とお酒を飲んでストレス解消している姿は良く見かけます。(今はコロナでほぼ無いですが💦)上司の愚痴で盛り上がる感じですかね。
これってストレス解消になるのかな?
答えはYES!
という事は・・コロナ渦で居酒屋行けないサラリーマンの人達はストレス全壊に抱えちゃっていますね(;’∀’)💦 それは大変!
ストレス解消になります!と本書に以下の通り示されています!
🍷✨アルコールには、ストレス反応を即座に抑えつける強力な作用がある。じつのところ、ストレスや不安を緩和するという点で、アルコールに匹敵する物質はまずないといっていい。不安を感じている時にワイン等を飲んだことがあれば、おわかりだろう。悩み事は物の数分で消え去ってしまう。アルコールと抗不安薬は大変よく似た効果をもたらします。この2つの物質に共通する特徴は、どちらも脳内の同じ物質「GABA」を標的にすることだ。 ー本書68ページより抜粋引用ー
良いことづくしに思えますが、アルコール🍷✨も抗不安薬💊も脳が渇望する危険性があり、次第に物足りなさを感じてどんどん量が増えていき、依存症に陥ってしまう。
🍷
在宅で🏠🍷家飲みもほどほどにしないとですね。💦
さて、「GABA」ってどっかで聞いたことがあるワードです。
そう、チョコレートにありました。そして、ストレスを低減するとかいてあります!
GABA(Gamma Amino Butyric Acid)は、アミノ酸の一種で、チョコにも書かれていますが、ストレスや緊張を和らげて脳の興奮状態を鎮めてくれる効果があります。興奮に抑制をかける神経伝達物質でブレーキ的な役割です。
この「GABA」のストレス低減作用は飲酒や薬そしてチョコ以外に、動く事、つまり本書がずっと訴えている運動によっても活性化します。
賢くストレスを解消するには
ストレスゼロの生活を送る事は100%不可能です。生きている限りストレスと直面します。
なのでストレスに対する抵抗力を高める事がカギとなります。
お酒やチョコレート、薬に頼るよりも、
運動をすることがベストだと書かれています。
最も効果があると思われる治療法がこの本のテーマ、つまり「運動」であることを、多くの人が知らないのだ。ストレスによる疾患の遅漏と予防には、運動が目覚ましい効果をもたらすことが、研究によって立証されている。 ー本書52ページより引用ー
第3章 カロリンスカ式「集中力」戦略
一つのことに集中する技「選択的注意」
例えば、デスクで仕事中、近くでは同僚が雑談をしています。またプリンターで印刷している人もいれば、スマホからSNSの着信音も聞こえます。見上げると時計の針がカチカチ、外では風がビュービュー吹いています。この周りの雑音の中で気を取られず、やるべき仕事を実施しなければなりません。これが選択的注意力です。
集中力を高めるにもやっぱり運動!
しかし、なかなか集中できない!そんな人が近年増えている気がします。
仕事中や勉強中にSNSをチェックしたり、ニュースが気になってスマホをみたり、膨大な情報が飛び交うこの現代社会には誘惑が多すぎてなかなか集中できない環境です。
集中力を高める本やセミナー、サプリメント等、いろいろ世に出回っていますが、特にこれといって効果が立証されたものはありません。
集中力のの改善の助けになるどころか、かなりの変化を実感できる方法がある。そう、それは身体を動かすことである。 ー本書96ページ引用ー
怪しいビジネス商法に乗っかるよりもやっぱり運動するのがベストですね。無料で実践できます!
集中力に欠ける「ADHD」という病
ADHDという言葉は聞いたことがあり、落ち着きのない子をイメージしてしまいます。例えば授業中じっと座ってられない子や集中力に欠け、すぐに飽きてしまう子等です。
実際はどうなのでしょう? 本書には3つの問題「不注意さ」「多動」「衝動性」を抱えるとADHDと診断が下されるとあります。
症状についてたわらクリニックさんのサイトが詳しく解説されていました。
年齢に見合わない「不注意さ」、好きなこと以外に対する集中力がなくほとんど関心や興味を示さない「多動性」、思いついたことをよく考えずに即座に行動に移してしまう「衝動性」が見られます。 ーたわらクリニックさんより引用
ADHDは狩猟時代に不可欠な特性
原始時代に戻ってみると、このADHDの症状は有利な特性だと考えられます。歩き回り、狩りをし、食料が無くなれば探し回るといったおちつきが無い行動(衝動性や多動性)は、迅速な決断が必要な環境で暮らす原始人にとっては有利な行動です。ADHDは狩りに向く人です!
原始時代のサバンナに私たちはもう戻れないが、外に出て走ったり、運動することはできる。私たちの身体はもともと環境に適したつくりになっているが、その環境が急激に変化したため脳にしわ寄せがきて集中力が奪われている。
昔から、全人類の脳は身体を動かすためにできている。
結論は、運動すれば脳の機能が変わり脳本来のメカニズムが活性化することで集中力が高まる。
第4章 「やる気」の最新科学
うつ病とは?
この章では、「うつ病」についての簡単な解説がありました。うつ病も脳との関連がありそうですね。
うつ病とは、気分障害の一つです。一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいといった身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があります。
人によって症状は様々ですが、共通して言えるのは計り知れないほどの苦悩を抱えているという事と筆者は述べています。💦
うつ病の一般的な改善方法は?
うつ病の治療方法としては、投薬やカウンセリング等のセラピーが大半を占めています。
そこで、本書に以下が書かれています。
精神科でもある著者は患者に伝えてもなかなか浸透しません。そして世間的にもあまり浸透していない気がします。誰も運動と抗うつ剤が同じ効果があるなんて思ってないのが現状です。
なぜ浸透しないのか?
どうやら大人の事情がありそうです💦。
そう、『💰お金の問題』が大きく絡んでいます。
医療にも利権問題が?
アメリカの政府機関FDA(食品医薬品局)によって「フルオキセチン」という抗うつ剤が認可されました。これは「プロザック」という商品名で販売され、世界中に広がり、多くのメディアが取り上げたこともあり大変話題になったそうです。
フルオキセチンとは?
フルオキセチンは「セロトニン」の密度を高める作用があります。セロトニンは幸福感を高めてくれます。フルオキセチンはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる抗うつ剤で、セロトニンを増やしてくれるお薬です。
運動と抗うつ剤の関係
アメリカの臨床心理学者;ジェームス・ブルーメンソールさんが以下の検証をしました。
被験者を3つのグループに分けます
4か月後の結果は以下の通りです。
被験者のほとんどがうつ病の症状が改善した。
つまり、定期的な運動は抗うつ剤に匹敵する効き目があるということです。
そして、半年後の結果というと・・・
抗うつ剤のグループはうつ病を再発した人が3人に1人(38%)
運動グループは10人に1人(8%)
ジェームス・ブルーメンソールさんによると、運動の効果はうつ病以外にも認知症にも効果があるそうです!
CNN 半年間のウォーキングで思考力が改善、脳の9歳若返りも 米研究
ビジネに置き換えると・・
多額の開発費をかけて作られた抗うつ剤と運動を比べると、メディアの報道も変わってきます。膨大な利益がある薬のマーケティングには飛びつきますが、運動がうつ病に効くという情報にビジネス的な要素がないため、あまり報じられず一般的に広まらない情報となってしまいます。
運動でうつ病が治るメカニズム
感情に影響を及ぼす脳内物質に以下の3つがあります。
- セロトニンの役割:鎮静作用があり、悩みや不安を和らげてくれる。心をおちつかせて冷静な判断や強い精神力を促す。(セロトニン欠乏により、不安になったり、機嫌が悪くなったりする)
- ノルアドレナリンの役割:やる気や注意深さ、集中力を高める。(欠乏すると疲労感や気がめいったりする。逆に多すぎると興奮したり、落ち着きがなくなったりする。)
- ドーパミンの役割:脳の報酬系で意欲や活力を促す作用がある。集中力や意思決定に関わる。
この3つの物質の欠乏がうつ病におおきく関わっていると考えられます。そして、これらは薬や運動によって増やすことができます。
最強の脳物質「BDNF」とは?
BDNF(Brain-derived neurotrophic factor) とは日本語で脳由来神経栄養因子と言い、著者曰く最強の脳物質と述べています。大脳皮脂や海馬で合成されるたんぱく質のことです。
BDNFの役割は、脳細胞がほかの物質によって傷ついたり死んだりしないように補備します。例えるとBDNFは脳への損傷を最小限に抑えてくれる救助隊のようなものです。
BDNFは細胞を守る以外に学習や記憶力を高める力もあります。また脳の可塑性を促して細胞の老化を遅らせる働きもあります。意欲の低下やうつを防いでくれます。
更にはBDNFは人格形成にも影響をおよぼしており、神経症の人はBDNFの値が低い傾向があるといわれています。
BDNFを増やすにはどうすればいい?
さて、脳の最高物質、BDNFを増やしたいですが、どうすればよいか?
そうです、本書がずっと唱えている「運動」です。
運動ほど脳細胞の新生を促せるものはないと著者はのべています。
運動によってうつの症状が改善するほか、運動を定期的に行った人は幸福感が増すうえ、わずかですが性格も変わるとのべています。
本書のまとめ
興味深い内容満載!
本書には運動が脳にいかに影響をおよぼしているか書かれています。
今回本の一部である第1章~第4章までをまとめて紹介しました。
第5章からは、記憶力の高め方やアイデアの生み出し方、学力を伸ばす方法等、興味深い内容が書かれています。ぜひ手に取って読んでみてください。☺
運動しよう!
本書のタイトル『一流の頭脳』を得るために以下を実施しましょう!
- 最低30分のウォーキングをしよう
- 脳の最高のコンディションを保つためにランニングを週に3回、45分以上行おう。
- 有酸素運動を中心に行おう。
- 根気よく、あきらめず、とにかく続けよう。
週に数回の運動を半年続ければ、目覚ましい変化を実感することができます。
まずは、お金のかかならいジョギングやウォーキングから始めてみてはいかがでしょうか?
Thank you for visiting my page🍀
私ですが昨年メンタルを崩して適応障害になり、4か月休職しました。メンタルが弱いのは自覚していて、何か改善できないかなといつも考えています。
そんな時この本に出合いました。
脳から、マインドチェンジしてストレスを取り除いたり意外な方法💡?でメンタルが改善できる事を知りとても参考になったのでシェアしたいと思います。