
『交渉の技術』どんなドラマ?

ドラマの概要について
『交渉の技術』はタイトル通り、巧みな交渉スキルを使って企業間の(M & A)合併や買収を行っていくビジネスドラマ。
ロマンスやドラマティックな演出もなく、主に企業の上層部での対立、それに巻き込まれる従業員達、企業再建の為に伝説の交渉人と言われるユン・ジュノ(イ・ジェフン)がアメリカから復帰し、M&A専門家チームを立ち上げ、企業再建に向けて始動する・・・
日本で話題になった『ハゲタカ』みたいなドラマ。
最近よく耳にする身近なニュースにも通じる内容で、日産自動車の件、セブンイレブン買収や、大手企業のリストラ等が思い浮かびます。そして株価の変動やお金にまつわる金融市場など、経済を考えるという観点で見るとおもしろいかも。
ただ人によっては、王道のザ・韓国ドラマを期待してみるとちょっと単調でつまらないと思う人もいると思うので、経済に興味があったり、日頃のニュース等と関連付けてみると楽しめます。
また、見どころポイントとして、主人公のユン・ジュノ(イ・ジェフン)がかなりクールでカッコイイです。銀髪が凄ーく似合っていて素敵✨。まぢ似合っている♡。
それだけでも見る価値あり♡。

主なドラマのキャスト
<M&Aチーム>
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ユン・ジュノ(イ・ジェフン)
チーム長で伝説の交渉人と言われるM&Aの専門家 |
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オ・スニョン(キム・デミョン)
交渉専門弁護士 |
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クァク・ミンジョン(アン・ヒョンホ)
財務マネージャー |
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チェ・ジンス(チャ・ガンユン)
インターン |
<サンイングループ上層>
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ソン・ジェシク(ソン・ドンイル)
サンイングループ創業者 社長 |
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ハ・テス(チャン・ヒョンソン)
CFO、次期会長を狙っている |
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イ・ドンジュン(オ・マンソク)
対外支援センター長、会長の側近でジュノとは親しい仲。 |
あらすじ

経営危機に陥った大手企業のサンイングループ。
その再建をする為 ”伝説の交渉人”と呼ばれるユン・ジュノがアメリカから帰国し、サンイングループのM&Aチームに復帰する。
多額の負債を抱えているサンイングループは11兆ウォンの膨大な資金調達が迫られており、ジュノはかつての同僚達を呼び寄せ、インターン1人を採用し巧みな戦略を立て企業再建の為に行動する。

そんなジュノの復帰を快く思っていないのが、かつての上司だったCFOのハ・テスだった。
彼はありとあらゆる手段を使ってジュノ達の前に立ちふさがり、邪魔をしてくるが・・・

サンイングループの再建を懸けたM&Aの戦いが幕を開ける・・・
そして、ジュノが帰国してきたのには、もう一つの大きな目的があるためだった。
その使命を果たすためにも戦いをスタートする。


日本が舞台のエピソードも
次々と課題を解決していくM&Aチームは取引先への交渉の為、日本に出張します。
出張先は静岡県。日本での舞台や日本側の役者さんにも注目!

日本の静岡にある部品メーカー・シミズとの交渉で日本にやってきたジュノ達。
日本側に登場する若手社員のヒロセ(宮内ひとみ)さんと工場長のナイトウ(青木崇高)さんが登場しました。他にもいますが、この2人がメインかな。
都内ではなく静岡がロケ地と言う事はやっぱり富士山?(笑)
ドラマに日本が登場するのもちょっとうれしかったりそんなところも見どころです!
またまた登場サンドイッチチェーンのサブウェイ

『交渉の技術』でもサブウェイのシーンが
チーム長ジュノがサブウェイでサンドイッチを食べるシーンや待ち合わせの場所がサブウェイだったり、メンバーへの差し入も。
やたらと目に付く緑と黄色がトレードマークのサンドイッチチェーン店のサブウェイ。
今回、このドラマにもたびたび登場しました。(頻度多かった)
このシーンでサブウェイ?とツッコみたくなりますが・・・
実は、色んな韓国ドラマをみていると、かなりの頻度でサブウェイが登場します。
それには理由があって、プロダクトプレイスメント(PPL)という宣伝広告の手法なのです。
CMが流れない韓国の地上波ドラマでは、スポンサーの商品をドラマ内に登場させることで宣伝効果を狙います。
CMが流れないのはドラマを中断しないで見る事が出来ていい感じがします。
一方、PPLの場合は、”〇回ドラマに商品を登場させる”とかスポンサーサイドと取り決めがあるので、むりやり登場するシーンとかが出来て不自然だったりもします。
PPL(プロダクトプレイスメント)にはまってしまった‼

ドラマを見た筆者は私は、なんとなくサブウェイが気になって、とうとう行ってしまいました(笑)。
PPL(プロダクトプレイスメント)効果成功ですね!
多分、SUBWAYなんて5~6年くらい言ってなかったのに・・・
現在はセルフオーダーを取り入れていて、楽々注文ができます。

ツナサンドにコショウをトッピング、パンはセサミをセレクト。
オレンジジュースとポテトのセット
トータル870円でした。
たまーに食べると意外とおいしいかも。マックとかのハンバーガーよりヘルシー感があります。でも大食いの人は足りないです。
何かまた行きたくなってしまった感です💦。
ドラマに登場するビジネスワード

『交渉の技術』はM&Aによって企業の再建目指すオフィスドラマ。
その過程で登場するビジネス用語を事前に把握しておくと、さらにドラマが理解しやすくなります。
いくつかドラマで登場したワードを初歩的な語彙も含めてピックアップしてみました。
M&A (Mergers and Acquisitions)
企業の合併と買収を意味します。ドラマのメインテーマ。
- 合併 (Mergers):複数の企業が1つの企業に統合されること。
- 買収 (Acquisitions):一方の企業が、他方の企業の株式や事業を取得し、経営権を取得すること。
企業の一部事業売却や買収、事業拡大や事業継承、そして経営再建など、良くも悪くも色々な目的の為行われます。
ドラマでは主に経営危機に陥ったサンイングループを立て直すための経営再建のためにM&Aが実施されます。(会社を救うというポジティブなM&A)

その他ドラマに登場するビジネスワード
● BIS規制(バーセル規制)
銀行が健全な経営を保つために世界共通で守るべきルールのこと。銀行の倒産リスクを減らし、金融システム全体の安定を目指す為、自己資本比率や流動性を保つ規制がある。
● 自己資本比率
銀行が保有する自己資本(返済不要な資本)が総資産(リスク資産)に占める割合。(8%以上が基本原則)
● プットオプション
株などの金融商品を売る権利の事。将来、決められた価格で売れる権利を先に買っておくイメージ。

● 償還請求権
ある債権が回収できなかった場合に、元の債権者に対してその損失分の返還を請求できる権利のことです。英語では「recourse(リコース)」。お金を返して!といえる権利。
● モメンタム(momentum)
成長動力。「勢い」や「流れ」のこと。具体的には、企業や市場、製品、プロジェクトなどがどれだけ順調に進んでいるか、成長や成功に向かって加速しているかを見るための概念です。
M&Aを遂行するプロジェクト名が『PROJECT : M』に命名。
このMにはM&A、不可能を可能にするミッションインポッシブル、そしてモメンタムのMを取って命名されています。
プロジェクトモメンタム:チームが予定通りに成果を出し続けている → 信頼感や成功可能性が高い。

● ファンダメンタルズ
国や企業の経済活動状況を示す基礎的な要因のこと。企業の場合は、業績、財務状況などで判断。簡単に言うと、その企業がしっかりしているかどうかを見るチェック項目。

● ビジネスモデル用語
用語 | 意味(英語) | 取引相手 | 例・特徴 |
---|---|---|---|
B to B | Business to Business | 企業 → 企業 | 部品メーカー等 |
B to C | Business to Consumer | 企業 → 消費者 | コンビニ、ECサイト等 |
C to C | Consumer to Consumer | 消費者 → 消費者 | フリマアプリやオークション等 |
B to E | Business to Employee | 企業 → 従業員 | 社員向けの福利厚生や社内販売 |
B to G | Business to Government | 企業 → 行政機関 | 官公庁への納品や公共事業 |
G to C | Government to Consumer | 行政 → 市民 | 住民票やパスポートの発行等 |
D to C | Direct to Consumer | メーカー → 消費者 | 中間業者なしの販売 |
ドラマ内ではサンイングループがD to Cを活用していない事により、事業再建に向けてD to Cを取り入れようと戦略を立てます。
他にもありますが、覚えている範囲でいくつかピックアップしてみました。なんとなくふわっと理解しているとドラマの内容が理解しやすくなり、面白みが増します。(#^.^#)
『交渉の技術』を見て自分の会社を振り返ってみる・・・

さて・・・ちょっとこの辺で脱線してみたいと思います。
交渉の技術を見ていると、筆者の以前勤めていた会社を思い浮かべてしまいます。
なぜこの会社がここまで落ちてしまったのか・・・
残念でなりません。。
時系列で振り返ってみようと思います
会社のヒストリー ~激動のハゲタカ買収劇場~

第1幕 創業から統合まで
1938年:A社の創業
1988年:グループ系列内のB社と合併し、AB株式会社が誕生
1999年:グループ親会社に外人CEOが就任、系列取引の見直しがスタート
2017年:ハゲタカ(外資ファンド)に買収される←ここで1回目のM&A
2019年:ハゲタカが欧州のCC社を買収し、AB社と統合←2回目のM&A
※2019年5月に社名をC社と命名し、AB社の社名が消滅する・・・・

第2幕 業績悪化、負債、経営再建へ
2020年:コロナの影響や半導体不足で業績悪化
2022年:事業再生ADRが失敗、民事再生法の適用を申請←ふわっと『倒産状態』
2024年:約180億円の返済が迫るも資金調達難航
2025年:アメリカでチャプター11申請 (米国の再建型倒産制度)←しれっとアメリカで申請
※ DIPファイナンス(11億ドル)を確保し、只今必死の延命中~
DiPファイナンスとは企業が民事再生法などの法的手続き中でも事業と止めずに続けるための融資を受ける仕組み。
こんな状況でも倒産しない・・・・TBTFの理論
「Too Big to Fail」とは、日本語で『大きすぎて潰せない』と言う意味で、大手が倒産すると経済全体に大きな打撃があるため政府や中央銀行が救済せざるを得ないという事。

なので、基本的に大手は倒産しないという概念ですね。政府が税金を使って救済するので、関係ない一般市民も実は関わっています。
やっぱりこの人(ユン・ジュノチーム長)に登場してもらいましょう~(笑)。

韓ドラ『交渉の技術』まとめ
ドラマ『交渉の技術』は現在のところ、Leminoで独占配信中です。(2025年7月)

韓国ドラマが豊富に揃っていて、独占作品も多いのでレミノでしか見れない作品も沢山。
そのうち、アマプラやネトフリでも配信あるかもしれませんが、いち早く視聴したい方はレミノがお勧めです。(2025年夏現在)
このドラマは復讐劇もあるけれど、割と静かな復讐ストーリー。ロマンスはなく、企業の再建がベースになっているドラマなので、いつもと違う路線の韓国ドラマを楽しみたい人や銀髪がステキなユンジュノチーム長のクールな演技を期待したい人におススメです。
他にも色々韓国ドラマ。レミノで楽しみたいと思います。
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