本日はこちらの本をご紹介します。たまたま蔦屋に行った時、平積みになっていた本でなんとなくタイトルに惹かれて、数べーじめくって面白そうなので購入しました。
タイトル:教養として知っておきたい 33の経済理論
著者 :大村大次郎 (元国税調査官)
価格 :1300円
出版社 :彩図社
教養として知っておきたい33の経済理論
「経済理論」とか「経済学」とか言葉自体はよく聞きますが、しかし、経済の仕組みや経緯については全く知らないのが現状です。また経済学の歴史的観点から現在に至るまで、社会や生活にどのような影響を与えているのか?硬い話だけでなく、ちょっと心理学的な要素もありしの経済の面白い情報がまとめらていて、とても読みやすい内容です。
著者は元国税調査官の方で「経済の現場」にいた、お金事情に詳しい立場で色々紹介しています。💰
国税調査官とは、企業や個人の所得状況を調べるのが仕事です。💰
本の内容
一部抜粋して紹介したいと思います。
第1章 今日から使えるお役立ち経済理論
第1章はあ~あるある。。わかる~っておもしろ内容でした。 🙂
コンコルドの誤謬 おおきなプロジェクトは途中でやめられない
コンコルドの誤謬とは
「莫大な投資をした計画は、なかなか中止することが出来ない」
こんな飛行機ありましたねー。高すぎて誰も乗れない💦
コンコルドの誤謬とは、このよう企業や公共事業で、おおきなプロジェクトを始めちゃったら、それが失敗だとしても途中で中断することできない事をいいます。
公共事業など、高速道路とかやたら車が走らないところに作ったり、必要ない道路とわかっても引き返せないのがよくある話ですね。
返報性の法則 人には報恩の心理がある
「人は恩を受ければ“それに報いなければならない”という心理がある」
これは行動経済学で「返報性の法則」と呼ばれている理論です。
例えば、スーパーの試食コーナーでソーセージの試食をしたら、「買わなくちゃいけない」というような心理状態になったことはありませんか?私もつい買っちゃいます。これは「返報性の法則」を使って売り上げを増やす営業テクニックですね。(知らなかった・・💦)
最後通牒ゲーム 人の嫉妬心は損得勘定をも超える
「人は自分が損をすることになっても、誰かが得になることを阻むことがある」
うーん。興味深い内容です。
BさんはAさんよりも少ない金額を提示された場合は、ただで貰えるお金なのに、拒絶する割合が高いのです。なぜなら、Aさんが自分よりも多くお金をもらっているということへの嫉妬心のためにだったらお金を受け取らないという選択をしてしまいます。
人の嫉妬心というのは、自分のメリットを超えてしまうということになります。ちょっとわかる気も・・💦 シャーデンフロイデを思い出しました。(他人の不幸は蜜の味というドイツ語です)
他にも、色々紹介されています。📕
- フット・イン・ザ・ドア・テクニック 「小さな頼み事から徐々に大きくする段階的要請法」
- 囚人のジレンマ 「裏切りのリスクがあると、人は協力しない」
- 無制限のゲーム 「なぜ都会の人は冷たく田舎の人は親切なのか?」
第2章 顧客の心理を読み解く経済理論
ナッジ理論 消費者は常に賢いわけではない
「消費者は常に様々な選択技の中から、自分が最も特になるものを選んでいるわけではない。しばしば間違った選択をしている」
これはナッジ理論と呼ばれる経済理論!
自分にも思い当たります。携帯で読める漫画サービスですが、毎月購読料が引き落とされています。しかし、最近は全然読んでいないし解約が面倒だからそのまま放置状態です💦。。無駄。。
携帯電話の解約も非常に複雑で、他の安いキャリアに変えたいけど、2年とか縛りがあります。なのでなんとなく継続しちゃっています。(気持ちでは変えたいけど、面倒・・)
これぞ、自分で選んでいない消費者になっています。消費者サイドは自分が何のサービスでお金がひかれていか把握する必要がありますね。以外と加入して利用していないサービスがわりとあるはず。
アイエンガー商品選択の法則 品揃えが多すぎるとかえって売り上げが減る
「たくさんの種類のジャムを置くより、数種類のジャムを置いた方が売り上げは伸びる」
この理論はわりと有名で、色んなショップ等でも取り入れられています。
【種類が少ないから買う側も選びやすくすぐ決められる】
【種類が多いと迷ってしまい、結局選びづかれて買うのを止める可能性も!】
この「商品選択の法則」に着目したのが、インド系アメリカ人のシーナ・アイエンガー教授、インド系アメリカ人の方です。
3歳で失明し、厳格なシーク教徒で育ち、結婚から服装にも厳しい制限がある中で育った彼女がアメリカのスクールで知った「アメリカ人の選択の自由さ」を知り、選択について研究をしました。
人は商品を選ぶのは得意ではないので、あらかじめ絞り込まれている少ない商品から選択する方が標品意欲が高まるということです。
他の項目も興味深い内容です
- 心の家計簿 物の価値は人の気持ちによって変わる
- 心の家計簿 ほとんどの人は自信過剰である
- プロスペクト理論 人は儲けよりも損実を重視する
- ハロー効果 最初の強い印象で全体の印象が決められる
第3章 歴史を変えた経済理論
歴史的な経済学者の概念が現在に引き継がれている点ががかれています。メリットもあり、デメリットもあり。。
【経済の歴史的人物3人】スミスさんについてちょいご紹介。
- アダムスミス
- マルクス
- ケインズ
資本主義の考え方ですね。そして「国富論」では労働者ファースト感があります。例えば、 「経営者と労働者では、必然的に経営者の方が強くなる」だから、「経営者は労働者が家族を養えるだけの最低限のものは払わなくてはならない」と唱えています。 税金に関しても、「それぞれの支払える能力に応じて負担すべし」とあります。(所得税みたいな感じですね) 消費税に関しても国富論で「生活必需品への課税は、あらゆる階層へのダメージを与えるが、贅沢品への課税は経済社会への害はほぼ無い」 では、日本の消費税10%は? 最悪ですね。💦 ころなで景気が低迷しているので、ぜひ減税をしてほしいところです。 そして、もう一人の思想家マルクスさんは違った視点から経済を見ています。 「資本家と労働者の関係では、資本家の方が圧倒的に強い。だから、資本家は労働者から搾取する。これを止めるためには。労働者が社会の中心にならなくてはならない。」 共産主義のカールマルクスの主張です。 共産主義と言って思いうかぶのは隣国の・・・中国ではないでしょうか? しかし、ここで書かれている共産主義はちょっとニュアンスが違って、平等な社会を実現するための方策です。(一応労働者ファースト的な観点) 考え方は納得なのですが、はたしてその方法が社会でうまく周るかというと、やっぱりうまくいきません。 本書でもマルクスの思想を元に共産主義について詳しく書かれているので、ぜび📕手にとって読んでみてください。ソ連が崩壊しちゃった件とか共産主義がうまくいかない理由等々。 そして、第4章の大人として知っておきたい経済理論はとばして・・ ここからが、現代に金融事情の内容になってきます。💰 ゴールドスミス・ノートとは17世紀のイギリスで金匠によって用いられていた約束手形。これが銀行券の始まりとされている。 当時のヨーロッパには金を加工してアクセサリーを作ったり、金を預かったりする職人がいました。金を保管して管理するといった仕事で、預けた人が必要な時に必要な分だけおろします。顧客から金を預かるときに『預かり証』を発行し、それがお金の代わりになったのが紙幣の始まりです。 「自国通貨で発行している国は財政赤字を気にすることなく国債を増発することができる。国債の発行量を適切に調節していれば異常なインフレも起こらない」 これは、MMT(現代貨幣理論)と呼ばれる経済理論です。 ちょっと前にニュースで話題になりましたね。アメリカの経済学者がテレビインタビューに答えているのを思い出しました。たしか、ニュースでは、政府はお金をじゃんじゃん刷っちゃっても国債をどんどん発行しても経済が成り立つと言った内容だった気がします。 本書📕にもメリットデメリットが説明されていますが、実現は難しそうです💦 「ITを駆使した仮想通貨(ビットコイン)は、安全で透明性が高く、国家機関がコントロールしない、本当の人類の為の通貨である」 ビットコインを代表する仮想通貨の基本理論です。 一時期話題になったビットコインですが、先日行ったどこかの家電量販店で使える?みたいな事がお店にかいてありました。実際に使っている人に遭遇した事はありませんが、やはり保証がないのと、価格変動が大きいので筆者も通貨としては使えないと言っています。問題多きで「投機対象」でおわってしまうとのべられています。 他にも興味深い内容あるのでぜびよんでみてね! 本書は元国税調査官で実際に経済の現場にいた目線で色々なお金と経済にまつわる33の経済理論としてまとめられています。 第1章は経済にまったく無知な方でも楽しく読める内容。そのまま読み進めていくと、経済の心理的要素、そして歴史的な面まで幅広く経済理論を学ぶ事ができます。 教養としてしっておくのにお勧めの本です。📕 Thank you for visiting my page!第5章 現代世界を動かす経済理論
ゴールドスミス・ノート理論 お金をつくりだす根本理論とは?
MMT 現代貨幣理論 政府は財政赤字をきにしなくてもいい!?
ビットコイン理論 人類のための新しい通貨の形?
まとめ
Aさんは見ず知らずのBさんに100ドルのうち何ドルかをあげなくてはいけない。
金額はAさんが決める。
Bさんは分け前に不満があれば、受取拒否ができます。
Bさんが拒否した場合、AさんもBさんもお金を受け取ることができない。